亀頭包皮炎balanoposthitis
亀頭包皮炎ってどんな病気?
年齢が低い男の子は、おちんちんの先端まで皮膚をかぶっている、いわゆる「包茎」という状態が普通です。
そのため、おちんちんの先端部分である亀頭と、亀頭を覆う皮膚の間のスペースに汗や垢、皮膚の角質などがたまり、細菌に感染して炎症が起こることがあり、これを亀頭包皮炎といいます。

亀頭包皮炎の原因
亀頭包皮炎は細菌感染が原因でブドウ球菌という細菌が原因となることが多いです。他にも、カンジダというカビ(真菌)が原因になることもあります。これらの菌は、湿気が多い、不衛生な環境を好むため、清潔にしておくことが大切です。
- おむつ/パンツの中が蒸れる
- 汚れた手でおちんちんを触る
- お風呂できちんと洗えていない
といった場合に、亀頭包皮炎を起こしやすくなります。
ブドウ球菌は身近な細菌の一つで、健康な人の皮膚や鼻の中にも潜んでいます。とくにお子さんは色々なところを手で触りますので、ブドウ球菌などの細菌が手についたまま活動していることが多いです。その手で陰部を触ることで細菌が侵入し、炎症を起こします。
とくに、包皮と亀頭の間は汚れや溜まりやすく、細菌が残りやすいです。
亀頭包皮炎の症状
亀頭包皮炎では、
- おちんちんの先(亀頭)が赤く腫れる
- おちんちんの皮が赤く腫れる
- おしっこをすると痛みがある
- 先端から黄色っぽい膿がでる
- 股間に触れることを嫌がる、痛がる
などの症状が見られます。

ひどい炎症の場合にはおちんちん全体が赤く腫れあがったり、出血することもあります。風邪などの細菌感染の病気とは異なり、熱が出ることはほとんどありません。
病院で診察を受けて頂くと、基本的には検査は行わず、ほとんどの場合は身体診察で診断いたします。
亀頭包皮炎の治療
無理のない範囲で皮をむいて膿をだし、抗菌薬入りの軟膏を塗って治療していきます。
炎症がおちんちんの根元側にまで広がっている場合など、症状がひどい時は抗生物質の飲み薬を使って、体の中から細菌をやっつけるようにして治療していきます。原因となる細菌に対してしっかりと治療していけば、数日~1週間程度で治ることがほとんどです。
亀頭包皮炎を何度も繰り返す場合は、包茎が原因になっている場合もあります。包茎を治療することも大切ですが、亀頭包皮炎を起こしている場合には、包茎の治療はできませんので、まずは亀頭包皮炎をしっかり治療していきます。
