呼吸器の病気
Respiratory disease
Respiratory disease
鼻血は鼻の穴(鼻腔)の内部から出血することをいい、子どもによく起こる症状の一つです。
頻繁に出血するからと言って、何かの病気であるということではなく、鼻を良く触る、鼻をほじるなどの行動がきっかけで、鼻の内部が傷つき頻繁に鼻血が出ることがあります。
鼻血の原因は鼻の穴の内側の血管が傷ついて、そこから出血するというものです。
鼻の穴の入口から1㎝くらいの所に、細い血管が集中している場所(キーゼルバッハ部位といいます)があり、血管が切れやすく、鼻血の多くはこの場所からの出欠が原因です。
特にお子さんの場合、鼻の穴が狭く指を入れて鼻をほじったり、鼻をゴシゴシこすったりすることで粘膜や血管が傷つき出血しやすい特徴があります。
鼻水やホコリなどで鼻ムズムズして気になると鼻をこすってしまうお子さんは特に鼻血が出やすいので、鼻水の原因の治療やホコリの出ないように掃除をこまめにするなど対処することが大切です。
他にも乾燥して鼻の粘膜が弱っている場合や、夏など暑さで鼻粘膜の血管が開きやすくなっている場合には鼻血が出やすくなります。
鼻血自体は、鼻の穴からの出血以外に症状がみられることはほとんどありません。
ただし、鼻血がのどの奥へ垂れて咳込んだり、気持ち悪くなったり、吐いたりすることもあります。
また対処をしても鼻血が30分以上続く場合には、医師に相談することをおすすめします。
鼻血は出血している場所を圧迫することで、ほとんどの場合は止まります。
鼻血を止めるときのポイントは以下の3つです。
まず大切なことは、出血している場所を圧迫することです。両方の小鼻を指でつまんで、5分~10分程度そのまま待ちましょう。
出血を止める基本は患部の圧迫です。
鼻血が垂れないようにと思って上を向くと、鼻血がのどの方へ垂れていき気分が悪くなることがあります。
少しうつむく程度で、出てくる鼻血はティッシュなどで受けるようにしましょう。
鼻の中にティッシュを詰めすぎると、鼻の中の血管を傷つけてしまい、再び出血することがあります。
またティッシュを使うときは、量を調整して呼吸が苦しくならないようにしましょう。
上記の対処をして鼻血が5分~10分程度で止まる場合は、緊急の受診は不要です。
ただし、鼻血が出やすい子は鼻がムズムズするため、鼻をこすったり、ほじったりしていることがほとんどですので、鼻が気にならない状態にすることが重要です。
アレルギー性鼻炎や風邪で鼻水が出ている場合には、原因となっている病気の治療をすることも大切です。