りんご病erythema-infectiosum
りんご病ってどんな病気?
りんご病は、保育所や幼稚園、小学校で流行することの多い病気で、ヒトパルボウイルスB19というウイルス感染が原因の病気です。頬が赤くなる発疹がみられ、りんごのように見えることが特徴的なためりんご病と呼ばれますが、正式には伝染性紅斑という病気です。
発疹が特徴ですが、ほてりやかゆみが生じることもありますが、合併症などがなければ1〜2週間で自然に治ります。
赤い発疹が出た後は感染力が下がり周りの人に感染することはありませんが、感染して症状が出るまでの間(潜伏期間)には他の人に感染する場合があります。また、感染しても症状がでるまでは無症状な場合が多く、知らないうちに周りの人に感染させてしまうことがあるので注意が必要です。

りんご病の原因
りんご病のウイルスは、感染している人の唾液などを介して感染することが多く、主な感染経路は咳やくしゃみなどに含まれる唾液に潜むウイルスへの飛沫感染です。他にもウイルスがついた手で口や鼻を触ってウイルスに感染する接触感染などがあります。
冬から夏にかけて増えやすい傾向がありますが、はっきりとした流行期は無いため、日頃から手洗いうがいを心がけることが大切です。
また、感染力が強いのは、両頬に赤い発疹が出る約1週間前頃と言われています。この時期に感染が広がりやすくなります。
りんご病の症状
りんご病の症状は、発症してからの経過によっても異なります。
初期症状
- 発熱
- 咳
- 鼻水
- 筋肉痛
- 頭痛
- 腹痛
などのかぜに似た症状が見られますが、たいていの場合は軽症や無症状で済みます。

初期症状が出てから1週間程度経過してから、
- 頬が赤くなる
- 腕や太腿にレース状のまだら模様の赤い発疹
- 発疹部分のかゆみ
が見られますが、1~4日程度で軽快していきます。
一度感染すると免疫がつくため再び発症することはありません。
りんご病の治療
りんご病はウイルス感染が原因で、ウイルスをやっつけるような特別な治療方法はありません。気を付けるべきは、症状の悪化や脱水症状です。熱が高く、ぐったりしている場合には、解熱剤を使用したり、かゆみが強い場合には掻きむしって皮膚を壊さないようにかゆみ止めを使用したりします。自然に治癒していくことも多いですが、気になる症状や様子に合わせて対症療法をしていくことが大切です。
