すっきり外来(便秘)
Constipations
Constipations
便を柔らかくするお薬や腸の運動を活発にするお薬を使用して、うんちが出やすい状態を整えていきます。
飲み薬だけでは症状の改善が見られない場合や、直腸にうんちが溜まっている場合には、
綿棒浣腸や浣腸剤を使用して一時的に溜まっている便を排出することもあります。
乳児の場合、浣腸を使用することが難しいため、肛門の周りを軽く押したり、
ワセリンを塗った綿棒で肛門から2~3mm程挿入して、肛門を刺激して排便を促します。
グリセリン浣腸を行って、腸を刺激することで腸の活動を促進して排便を促します。
通常は肛門に一番近いところにある直腸まで便がすすんでくると、直腸が伸展されて、
脳にうんちがしたくなる信号が送られて便意がおきます。しかし、便秘のお子さんでは、便が常に直腸に溜まっているため、
直腸が拡がった状態になりつづけてしまい、伸展された刺激が脳へ伝わらず便意が起きない状態になってしまっています。
便は溜まっている時間が長くなるとどんどん水分を吸収されて硬くなります。
便が硬くなると排便するときに力が必要になったり、痛みを伴うようになる
排便するのが大変だったり痛かったりすると、排便を怖がったり嫌がるようになる
直腸が広がったままになってしまうので、脳への刺激がつたわらず便意が起きない
排便されないためどんどん溜まっている時間が長くなり、さらに便が硬くなってしまう
便秘の治療はこの悪循環を断ち切ることが大切です。
便秘が1ヶ月2か月…から数年と持続すると、この状態は浣腸などで便を排出した後も続いてしまい、
少量の便が直腸に溜まっても便意がおきなくなってしまいます。
そのため、便秘の治療はこの悪循環を断ち切ることが大切で、早めの治療をおすすめしています。
夜尿症や便秘の治療では、医学的な治療に加えて、適切に排泄できる生活習慣をつけることが大切です。
生活のリズムが乱れることで、夜尿症や便秘のきっかけとなり悪循環に陥ることもあります。
また、失敗をしたときに叱ってしまうとお子さんはトイレに行くのを嫌がったり、
我慢したりするようになり、夜尿症や便秘になりやすくなるということもあります。
失敗をしたときでも、がんばったことやできたことを褒めてあげるようにして、
お子さんに排泄の成功体験を積ませるようにしましょう。