アレルギー性の病気
Allergic disease
Allergic disease
アレルギー性鼻炎は、くしゃみや鼻水、鼻づまりを特徴的な症状とする病気です。
植物の花粉やカビ、ダニ、ペットの毛などが鼻の粘膜を刺激して上記の症状を引き起こします。
植物の花粉が原因で季節によって症状が出現するタイプを季節性アレルギー性鼻炎と呼びます。
いわゆる花粉症も季節性アレルギー性鼻炎の一つです。
花粉症というと毎年1月~4月ごろのスギ花粉、
ヒノキ花粉が有名で日本人の3人に1人が花粉症を患っていると言われており、
近年では低年齢化が進み、子どもの5~6人に1人が花粉症と言われています。
また、季節に関係なく年中症状がみられるタイプを通年性アレルギー性鼻炎と呼び、
ダニやハウスダストなどが原因となって症状を引き起こすものがあります。
季節性アレルギー性鼻炎と通年性アレルギー性鼻炎ともに、身体の免疫機能が過剰に反応して症状が起こります。
免疫機能は本来、ウイルスや細菌といった外部刺激から体を守るための働きをしています。
この免疫機能が、花粉やダニ、ハウスダストなどを体に害をもたらすものとして認識して、体外に押し出そうとします。
この時に鼻水やくしゃみ、鼻づまりといった症状が起こり、この反応をアレルギー反応と言います。
アレルギー性鼻炎はアレルギー反応の1つで、他にはアレルギー性結膜炎などがあります。
アレルギー反応を起こす原因物質(アレルゲンと呼びます)には以下のようなものがあります。
スギ ヒノキ シラカバイネ カモガヤ ブタクサ ヨモギ オオアワガエリ、など
ダニ ハウスダスト カビ ペットの毛 黄砂、など
が主な症状ですが、ひどい場合には
といった症状が出ることもあります。
また、子どもは自分で症状がうまく伝えられないこともよくあるため、日頃の様子を注意して見ることが大切です。
といった行動が見られる場合には、アレルギー性鼻炎のサインである可能性があります。
アレルギー性鼻炎はウイルスや細菌が原因となる風邪とは異なり、
身体にもともと備わった免疫機能の過剰な反応が原因のため、完治することの難しい病気です。
症状がひどくならないように、アレルギーの原因物質の除去や回避と、症状を抑える抗アレルギー薬を使うことで、
病気とうまく付き合っていくことが基本的な治療になります。
一般的に抗アレルギー薬は効き目が強いものほど、眠気などの副作用が強くなる傾向があります。
当院では、症状の現れ方や重症度に合わせて、抗アレルギー薬の内服や、点鼻薬・点眼薬をお子さんのライフスタイルに合わせて処方して治療していきます。
また日中に飲むことが難しかったり、飲み忘れが多かったりする場合には、服用回数の少ないものを処方することもあります。
症状を抑える治療が基本にはなりますが、スギ花粉またはダニアレルギーの場合には体質を改善して、
免疫機能がうまく働くように整える舌下免疫療法という治療も可能です。
舌下免疫療法は、1日1回アレルゲンの成分を含むお薬を服用して体をアレルゲンに慣れさせていく治療で、
5歳以上のお子さんから治療が可能です。